こだわり養豚
母豚の育成・繁殖部門
クレストグループでは、母豚の種付けから、
生まれた豚の出荷までを
徹底した衛生管理の中、一貫して行います。
まずは母豚の育成・種付け・分娩までの
流れを紹介します。
母豚の育成
インジーンシステム
クレストグループでは農場内で繁殖のサイクルを完結させる「インジーンシステム」に取り組んでいます。良質な資質を持ったSPF原々種、原種豚から生まれた豚を母豚候補として、専用の離乳舎、馴致舎(じゅんちしゃ)で約5ヵ月間かけて農場の環境に慣れさせ、選抜していきます。
その間は健康診断(血液検査)などをしながら、常に健康状態をチェックし、心身ともに万全な状態に整えます。
母豚の種付け
種付け豚舎
種付けは100%人工授精で行ないます。 人工授精の効果としては、種付け時間の短縮、肉質の均一化、受胎率の向上という点が挙げられます。また危険な雄豚を扱う必要がないため作業者の安全性が高まり、大幅なコスト削減も図ることができます。妊娠が確認されると、母豚は妊娠豚舎(休息豚舎とも呼びます)に移され、分娩予定日近くまでここで過ごします。
豚の妊娠期間は114日、3月3週3日。大変成長が早い動物で「1歳の誕生日が初めてのお産」と言われるほどです。
豚といっても太りすぎは禁物。難産になったり、母乳の出が悪くなったりするので、適正なボディコンディションを維持するために種付けから離乳時まで数回、P2点と呼ぶ背脂肪厚を測定し細心の注意を払います。
豆知識① 母豚の餌のひみつ
- オーダーメイドの餌
- 豚にも食欲の増減があります。また、年齢や大きさによって、餌の量や内容も変わってきます。クレストグループでは育成期、妊娠期、分娩直前・直後、授乳期に母豚の各ステージ毎に配合されたオーダーメイドの餌を与えています。
母豚の分娩
分娩舎 (生後0日~23日)
分娩予定日1週間前になると「分娩舎」に移動し、出産を待ちます。母豚は室温約18℃、生まれて間もない子豚は約37度の環境を好みます。分娩舎はその両方が同居する場所なので、環境調節には一番神経を使う部門。クレストグループでは海外から取り寄せた最新の設備と技術を導入し、管理しています。
もちろん分娩舎でも、授乳期専用の栄養価の高い飼料を1頭ごとに個別管理しています。生まれたばかりの子豚の体重はたった1.5kgですが、生後1週間で2倍になり、離乳時の3週頃には4倍の6kg以上になります。母乳を飲んで育った子豚は離乳舎へと移され、母豚は再び種付け豚舎へ戻され、次の種付けを待ちます。
豆知識② 産まれたての子豚
- ダメママに注意
- 豚には母性本能がほとんどないと言われています。しかも1度に約14頭産まれる子豚はすべて「未熟児」で大変弱いのです。スタッフは母豚が子豚を踏みつぶしたりする事故が起こらないように全神経を集中させます。分娩舎のスタッフは助産師であり、保育士でもあります。
- ピンクのお寿司
- 子豚の寝姿は健康状態のバロメーター。重なるように寝ていたら「寒いのかな」バラバラに寝ていたら「暑いのかな」と判断し、温度調整します。一番よいのは、桶に入った握り寿司のようにつかず離れずきれいに並んでいる状態。「ピンクのお寿司」は快適に過ごしている証拠です。